HOME > コマツナによる幼植物検定法


林業科学技術振興所 元筑波支所長 藤田 桂治

バ−ク堆肥の幼植物検定については、キュウリによる「培土資材検定法」に実施してきた。しかし、気温が15度以下の場合には検定できなかった。その後、日本土壌協会では農林省の委託を受けて、土壌改良資材等品質管理事業を実施し、1990年「土壌改良資材の試験方法及び幼植物検定法」を確立した。
当協会としてもこの方法を取り入れ、コマツナによる幼植物検定を実施することとした。しかし、試験手法の難しい点もあって、試験用ポット、培養土や施肥方法を検討し、日本土壌協会法に準拠した試験方法を作成した。その試験方法の詳細は以下の通りである。

1.試験用ポット(鉢)について
 

本試験では、ノイバウエルポット1/10000aを使用することになっているが、日本土壌協会の試験方法に準拠するということを考慮し、更にポット管理の容易さからプランタ−を使用することとした。使用するプランタ−は幅11cm、長さ25cm、深さ8cmの小さなものを使用することとした。


2.比較試験区の設定
 

キュウリによる検定法では、標準区として腐葉土区を設け、成長量や葉色を比較検討してきた。コマツナによる幼植物検定では、施肥区と無肥料区を設定し比較検討することになっている。すなわち
A土壌無肥料区(標準区)
B土壌施肥区
C土壌・バ−ク堆肥混合無施肥区
D土壌・バ−ク堆肥混合施肥区
の4試験区を設定する。
コマツナの成長量は、B区を100とした指数で表し、それぞれを比較検討し、コマツナに対する害作用の有無を検定するものである。


3.検定用培土の作り方
 

検定用培土は、土壌2.3容と堆肥1容を混合する。
検定用プランタ−は、2.2リッタ−であり、2ポットを同時に混合しC、D区を設定する。


4.施肥量
 

ノイバイエルポット1/10000aではN、P25、K2Oともに1ポット当たり(500CC)35mgを施用している。試験用ポットの大きさの違いから施肥料試験を実施した結果、培養土1リッタ−当たり窒素、燐酸、カリウムを、それぞれ70mgあて施肥することとした。
使用するポットの大きさは2.0リッタ−であり、8:8:8の化成肥料を使用するときには
2.0L×0.07g÷8×100=1.75g
となる。すなわち、1ポット当たり1.75gの化成肥料を施用する。


5.施肥方法
 

小さいスプ−ンに軽く1杯の1.75gの化成肥料を秤取し、プランタ−に入れた培土全体に散布し、表層土壌と良く混合する。施肥後散水し肥料の溶解と拡散を促す。コマツナの播種は1週間後に行う。

6.コマツナの播種
 

コマツナの種子は非常に小さいので、球状になっている大きめの種子を30粒選び出し播種する。種子を先の曲がったピンセットでとり、深さ5mmの培土に播種し覆土する。種子は出来るだけ均一に散布するようにする。下図のよう播種すると24粒が均一に撒ける。播種2、3日後には発芽する。




7.播種率の測定
 

播種後1週間目には発芽率の調査を行う。
発芽率は播種した全種子に対する発芽した種子の割合で表される。一般的には90%前後の発芽率を示す。


8.コマツナの成長経過の記録
 

コマツナの発芽以降の様子について、その変化と日にちを記帳する。発芽開始、子葉展開、本葉の発生、本葉2枚目の発生、本葉3枚目の発生。


9.コマツナの葉色測定
 

本葉が展開した播種後2週間経過したところで、標準葉色帖により測定する。測定するときは直射光線を避けること。健全葉は7.5GYに属し、N飢餓症状を呈する場合にはその葉色は5GY-2.5GYに属する場合が多い。


10.コマツナの成長量測定
 

3週間培養したところで試験を終了し、コマツナの株毎切取り、草丈cm、地上重g、本葉数などをPOT毎に調査する。
測定野帳の形式等については別に定めることとする。


注意事項

  1. 供試するコマツナ種子は発芽率の検定したものを購入すること。また、発芽率検定後3か月以内のものを使用すること。
  2. 種子のまき付けは、施肥7日以降におこなうこと。
  3. 幼植物検定用培土の作り方の詳細については別に示す。









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